横道世之介

カテゴリー

放っておいたら、こんな映画、こんな日本人が見れなくなる、
そんな事を考えた。

スローフード、スローライフ、こんな時代だからこそ
スローに生きようよ!
なんて言われ始めて、かなりの年月が経つ。
これこそが人間らしい生活だ!っていうのは頭では解ってる・・・。

でも現実的には、ファーストフードにファーストライフ、
意思の疎通までもがファーストコミュニケーションに・・・。
そんな、空気を読んで、立ち振る舞って行かないと、学校でも会社でも生きていけないよ~!
と日々、悶々としている人が多い?昨今。

そんな2013年に、あえてスロームービー、スローキャラクターを放り込む、
そしてファーストライフならではの結末・・・その意味は?

スロームービー その1
全編にたたみ掛けるような音楽、、細かいカット割りも無く、ひたすらスローの160分間。
動物反射的(考える必要が無い)ジェットコースタームービーが当たり前になってきている昨今、
本作は退屈という人も出てくるだろう。

スローキャラ その1
こんな主人公たちは現実社会では生きていけない、
だって現実的には<ファースト>な行動が要求されるんだもん!と言う人もいるかもしれない。

だからあえて、この映画、この主人公。

スロームービー その2
100分程度に収める。飽きさせない、退屈させない展開。
わかりやすい表情をアップで撮る。そんな風潮にカウンターパンチ!
→長い長い160分間を読み解く、そんな前傾姿勢で、考えながら映画を見る。
そんな映画が絶滅危惧種になりつつあるのを阻止!

スローキャラ その2
主人公たちの様なカップルが学校や会社にいれば、KY、良い人なんだけど・・・・で仲間はずれ。
こんな人が近くにいれば癒されるとか言いながら実際には微妙に敬遠。
個性を大事に!1人1人の個性は比較不可能!とは言いつつ→成績、実績で序列化→上位は優遇、下位は排除→あたりまえでしょ?(その事に疑問を感じる事もない)→実生活で個性を認めるなんて実際には不可能。
いずれもイケナイとは頭では解ってる・・・。

頭では解ってる・・・現実的な打開策はあるのか!

スロームービー、スローマンが生きていける具体策を考えて実行に移す事こそ
今の時代の閉塞感を突き破るヒントなのかもしれない!{拙心の声→ちょっと脱線しすぎてきたかな~、まぁこのタイトルだから、横道にそれるのはいいかなぁ・・・}

<ファーストライフを成立させる為の正義>の否定は様々な分野でメディアで声高に叫ばれている。
ではスローが良いのか・・・上記のように、あまり現実的ではない。
ファーストとスローの正義の共存、つまり、<これからの正義>を考えようと、
ハーバード大の教授に言われるまでもなく、こうすべきとか、
こうしないとイケナイとか新聞の社説みたいに言ってるだけではなくて、
みんなで実践していこう!そのきっかけにしよう!
というのが本作のメッセージと強引に解釈している。

そんな難しそうな事を映画に求めていない!
という人も、ぜひ本作の登場人物だけでも見に行ってほしい。

主人公の表情はもちろん、立ち居振る舞い、背中の丸め方、
膝の微妙な曲げ方等、全身でこんなヤツがいると面白いよねと思えるチャーミングな芝居が絶品!
時代が産み出したキャラクターの合致感でいうと、ボニー&クライド、シド&ナンシーにも負けていないよー。

悲しいかな、こんな映画、こんな日本人が生き残るには環境はどんどん厳しくなってきている。
こんな日本の為に、ファーストライフは言うまでもないが、
スローライフが本当に正解なのか?
みんなで<これからの正義>の定義を決めて行こう!
なんて絶対言わない、横道世之介くんが推しメンだ。

俺たちにも明日はあるッス。





 
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
横道世之介
    コメント(0)