『ザ・スーサイド・スクワッド 極悪党、集結』 素晴らし過ぎる

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ジェームズ・ガンが引き継いだDCユニバースの中でもひときわ異彩を放つ作品だ。

冒頭から暴力的で荒唐無稽なキャラクターたちが次々と登場し、
そのメチャクチャぶりに観客は心の中で、
「え、これが本当に映画?うれしー!」
または、
「こんなの映画?さいあくー!」
とどちらかに思わずにはいられないだろう。

まさに、ガンが仕掛けた極悪党たちによる「カオスの祭典」だ。

敵前逃亡のシーンが訪れた瞬間、
思わず自分も敵前逃亡したくなる気分にさせられるのは、
まさにジェームズ・ガンらしいブラックユーモアと皮肉が効いているからだ。

キャラクターたちのほとんどが死ぬことを前提に登場し、
それが逆に観客の笑いを誘うという奇妙な現象が起きている。

「やっぱり笑ってしまう」ということだ。

この映画の面白さは、ただのアクションや爆破だけではない。

サメネズミ、ヒトデ、イタチなど、
あり得ないキャラクターたちが無茶苦茶に絡み合い、
心底笑えるシーンが次々と展開する。

どれもこれも、他のスーパーヒーロー映画では絶対に見ることができない、突飛で無駄に楽しげなキャラクターたちだ。

また、キャラクター同士の化学反応にも目を見張るものがある。

クイン(ハーレイ・クイン)の拷問シーンからの脱出劇、
そして彼女が行く先々で何ともユーモラスな状況を巻き起こすところには、間違いなくジェームズ・ガンの手腕が光る。

さらには、デイブ・リー・ロス、神のお告げ、

この一幕だけでも、映画全体の評価を5.0にするに値するのではないか。

心配な点は、ガン自身が私生活や人格がまともになったらどうなるのかという点だ。

彼のこれまでの作品にあった過激さや不道徳さは、
この映画の中では「無敵」ではなくなり、
時にドキリとさせられるほど繊細さも感じられる。

しかし、過度に“まとも”になったら、
逆にこの映画が持つ無法地帯的な魅力が薄れてしまうのではないかという微妙なバランスが絶妙に保たれている。

最終的に、この映画はアカデミー賞最優秀アホで賞を受賞すべきだと言いたいくらい、
すべての要素が絶妙にバカバカしく、
そしてユーモアにあふれたものだった。

「素晴らし過ぎる」の一言に尽きる。


『ザ・スーサイド・スクワッド 極悪党、集結』 素晴らし過ぎる



 
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