告白
加害者の中学生と被害者の幼児、そして幼児の親、
その関係は生徒と担任の教師。
現代の中学校や高校で実際に起きても不思議ではないお話し。
追い込まれていく生徒と追い込む教師、
善意の旗の下に暴徒と化して一斉に追い込みをかけるクラスメイト、
その追い込まれる者の心理や、周りの家族の心境、
そして追い込む者の描写やクラスメイトの悪意、
その悪意の根源は?
そんな所をどう映画で表現するのか?というのが楽しみだった。
期待は大外れ・・・・・といっても作品が大外れというわけではない。
細かい心理描写などを期待していたのが、そもそもの間違いだった。
今までの中島作品を思い起こせばわかる事だが、本作でもスタイリッシュな映像で
登場人物の行動&心理をまとめて、ちぎっては投げ、ちぎっては投げ、
犯人Aに的を絞って、
ファンタジーさながらにラストの大仕掛けまで
スピーディに運んでいく手腕は驚くばかりだった。
ただ気になるのは
ウェルテル含めた先生側の温度、そして加害者AB含めたクラスメイト達の生徒側の温度、
その温度差はあえてステレオタイプの部分も含めて、理解はできるのだが
作り手側がこういう題材なのに、どちらにも与しない一定の温度差をもって
描き続ける事に疑問を感じないでもない。
原作は被害者側の無念さや、少年法への異議という部分に集中して微妙に温度調整しながら
書き続けているような所に共感が持てるので、
疑問も多々ありながらも一応はダイナミックに読めた。
しかし
映画は見ようによっては、悲惨な事件をよりインパクト強く、料理してみました!
おもしろいでしょ?それだけ!だって僕は傍観者なんだも~ん!
にも見えるけどそれでいいの?
な~んてね
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